
「アナタは、どれだけの言葉(単語)を知っているか」「その言葉、間違った使い方をしていない?」でお馴染み(かどうかはわからない)のトモミ・デラックスの語彙力シリーズ第4弾でゴザイマス。
今回は、ビジネスシーンでも使うコトの多い言葉の読み間違い編。
以前、記者会見で「未曾有」を読み間違えてしまった偉い人がいましたが、
漢字の読み間違いはその人の立場や信頼に影響してしまうこともあるものです。
正しい読み方をきちんと覚えて、きちんと使う。
これぞステキな大人の第一歩!
未曾有
正 みぞう
誤 みぞうゆう
今まで一度もなかったこと。きわめて珍しいこと。
出典:大辞林第三版
語源は「奇跡」の意味を持つ仏教用語だったのだとか。
代替
正 だいたい
誤 だいがえ
それに見合う他のもので代えること。かわり。
出典:デジタル大辞泉
意味を間違える人は少なそうですが、仕事中につい「だいがえあん」と言ってしまう人は多いですね。
首長
正 しゅちょう
誤 くびちょう
1集団・組織を統率する長。かしら。おさ。
2行政機関の独任制の長官。特に、内閣の代表者としての内閣総理大臣。都道府県知事・市町村長などをさすこともある。くびちょう。
出典:デジタル大辞泉
コレは、お役所などではわざと「くびちょう」と読んだりすることもあるそうです。
「しゅちょう」と発音する単語は多いので、口頭でも意味を間違えたりしないようにという配慮なのでしょうね。
「わざと違う読み方をする単語」は、実は案外あります。
それがだんだんと定着していくものも多そうですねー。
市立
正 しりつ
誤 いちりつ
市が設置し、管理すること。
出典:デジタル大辞泉
これもあえて「いちりつ」と呼ぶことが多いもの。
「しりつ」だと「市立」も「私立」も同じなので、言い分けている例ですが、ただしくは「しりつ」。
続柄
正 つづきがら
誤 ぞくがら
親族としての関係。
出典:デジタル大辞泉
最近は「ぞくがら」と言っているのをよく聞くように思います。
どっちもOKなのかな? と思って調べてみると「つづきがら、の俗な言い方」とあったので、ビジネスシーンやかしこまった場面では「つづきがら」と読む方がよさそうです。
重複
正 ちょうふく
誤 じゅうふく
同じ物事が重なり合うこと。じゅうふく。
出典:デジタル大辞泉
こちらは、わざと違う読み方をするのではなく、もともとは間違った読み方だったものが容認されたもの、と考えるのがよさそう。
ちなみにワタシは「じゅうふく」派です。
凡例
正 はんれい
誤 ぼんれい
書物の巻頭にあって、その編述の方針や使用法などを述べたもの。例言。
出典:デジタル大辞泉
簡単に言うと、「この本の見方、使い方」の説明ですね。辞典や辞書なんかで見かけるアレです。
コレは意味を間違えて使う人も少なくないみたいで「よくある事例」だと思っていたという人にお会いしたことがあります。もちろん間違いです。
あり得る
正 ありうる
誤 ありえる
起こる可能性がある。当然考えられる。
出典:デジタル大辞泉
ワタシ、「ありえる」はウチの地方の方言だと思ってました。そしてワタシは「ありえる」派です。これから気をつけよう。
どうやら方言ではなく、読み間違いのようです。
「あり得る」の反対語が「あり得ない・ありえない」なので、混同したものが徐々に広がった感じなのかなー、と推測してみます。
琴線
正 きんせん
誤 ことせん
1琴の糸。
2心の奥深くにある、物事に感動・共鳴しやすい感情を琴の糸にたとえていった語。
出典:デジタル大辞泉
コレは読み間違いよりも、使い方の間違いが多い印象を受ける言葉です。
感動したときに「心の琴線に触れる」と言う人が多いですが、「琴線」に「心が動くこと」の意味が含まれているので、「心の琴線……」というのは「頭痛が痛い」と同じ誤用です。
雰囲気
正 ふんいき
誤 ふいんき
その場やそこにいる人たちが自然に作り出している気分。また、ある人が周囲に感じさせる特別な気分。ムード。
出典:デジタル大辞泉
コレは、漢字表記を知っていれば間違えにくいのですが、つい言ってしまう人が少なからずいるようです。
「コミュニケーション」を「コミニュケーション」と言い間違えるのと同じですね。
まとめ
単純な読み間違い、間違いが定着しつつあるもの、あえて読み違えることで口頭で発しても意味を取り違えにくくしているものなど、読み間違いにもいろいろあります。
オフィシャルではNGでも、砕けた場ではOKな読み違いもあります。
場に応じて使い分けられれば、周囲に一目置かれる存在になれるかも?
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