
入社式の朝は、通常よりも2時間早く出社する。
前日までの準備にぬかりはないか、
不測の事態は生じていないか。
緊急の連絡は入っていないか。
確認に次ぐ確認。
確認しすぎるくらいでちょうどいいのである。
入社式の朝
みなさん、お疲れ様です。
がるこね社 人事部 キャリア・アドバイザーの高虎まみです。
今日は弊社の入社式。
本社近隣のホールを会場に10時スタートです。
総務部・人事部あげての一代セレモニー。
特に人事部は、この日に入社する新人たちの募集、選考から関わっていて
思い入れも強くなろうというもの。
それぞれが担当した新人たちが
滞りなく入社式を終えてもらうのがミッションになっています。
近年稀に見る売り手市場の就職戦線。
ブラックだと言われようが何だろうが、
チーム一丸となって採用にこじつけた
ニューフェイスの晴れ舞台。
超過勤務になろうが、休日出勤だろうが
この日のために頑張ってきました。
入社式が無事に終わってこそ、
これらの苦労が報われる!
さあ、開場1時間前。
最後のミーティングを終えたら、本番を突っ走るだけ!
入社式30分前!
受付で新人たちの名前をチェックし、
来賓の案内をし、
手渡す資料や、届蹴られる祝電やはなの対応に追われている中、
開式30分前、
サブマネージャーのハヤシが青い顔をして飛び込んできた。
「来ません!」
「誰が?」
「新入社員のタナカです!」
「連絡は?」
「ありません!」
「連絡をつけたのかと聞いてるの!」
「電話が・・・、コールはするんですけど。」
「LINEは?」
「もちろん送りました!既読になりません!」
「自宅は?」
「この春から一人暮らしです!」
「電車の遅延状況は?」
「確認します!」
「遅い!」
「すみません!」
コーションレッドの緊急事態である。
寝坊か、病気か、事故か。
とにかく本人が未着である。
入社式10分前!
「高虎マネージャー!来ました!タナカ来ました!」
ハヤシと一緒に息を切らせて駆け込んで来た、新人タナカ。
「とにかく中へ行け!着席させろ!と叫ぶ。
開式5分前。
ギリギリセーフである。
あとでタナカ君に事情聴取をしたところ、
原因は寝坊。
本人のミスである。
とにかく急がねばと走りに走ったらしい。
神妙な面持ちだった。
「タナカ君のアパートから電車でどのくらい?」
「駅まで15分、電車は乗り継いで30分くらいです」
「電車に乗ってる間、携帯は見なかったわけ?」
「そんな余裕なかったっすよー!必死で。。。いっぱいいっぱいで」
「・・・・・・」
「とにかく行かなくちゃ、ってそればっかりで」
「・・・・・・」
「すみませんでした。」
「いい?君は社会人になったわけ。
どんな場合でも、約束した時間に遅れそうなときは
連絡する!これ鉄則」
「はい。。。」
「しかも、君にはハヤシが担当に付いてたわけだよね?
携帯に着信もあったと思うけど?」
「電車の中だったし・・・」
「LINEもいってたよね?」
「見てる余裕がなくて。。。」
「この会社の一員としても、
社会人としても「連絡」することは無視しないで。
緊急であればあるほど一刻も早く!よ。
電話がダメならメールでもSMSでもLINEでも!
何でもあるでしょうよ!」
「な、なるほどです!」
「おい!なるほどです、って、その日本語!」
「えっつ?変ですか?」
「・・・・・・」
ああ、かくして、がるこね社の入社式は、
何とか、何とかことなきを得たのであった。
ということにしておきたい。
連絡する、ということ
不測の事態が生じたとき、
誰に、どこに、「連絡」するのかは最重要課題です。
世の中便利になったので、滅多なことでは「連絡」がつかないということはありません。
スマホしかり。
本人の気持ちが切羽詰まるのも重々承知で言わせてもらえば、
そんな時にこそ、この文明の利器を使いこなせなくてどうする!ってことです。
電波が届かなければ、ということもあるでしょうが、
とにもかくにも、最優先で一報入れるのが責務でしょう。
タナカ君の場合は、寝坊してヤバイと思った瞬間、
ハヤシ君に何でもいいから連絡をするべきでした。
個人の問題ではないんです。
待ってる人がいて、
あなたが来なければ心配するんですよ。
もしかして急病?事故?
あなたの安否を心の底から心配しています。
そして、来るはずのあなたを待っているんです。
事情がわかれば対応できます。
その連絡が早ければ早いほど、対応も早くできるわけです。
自分がいっぱいいっぱいだったから連絡できなかった、
というのは言い訳にすらなりません。
何よりも、待っている人を
安心させて欲しい。
社会人である限り、
少なくとも誰かに心配させるような行動はしない、
できるだけしない、
というのが大人というものでしょう?
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